2011年5月10日火曜日

エビデンスの限界?

3月中旬頃に、7年ほど前ガンマナイフ手術(右聴覚神経腫瘍)を施した右耳の聞こえが急に悪くなってしまいました。
その数日後にはめまいもあり、フラフラした感じになりましたので、手術を受けた脳外科へ行きMRIや聴力検査を受け、医師の話を聞いてきました。
しかし医師は「わからない」「良くなったり悪くなったりしながら、終熄していく」「が、今回のめまいも含めてわからない」とのことでした。
その1ヶ月後にはめまいがひどくなり、立って歩くことが出来なくなり耳鼻科へ行きました。しかしそこでも「わからない」。
めまいを押さえる注射と薬で良くなりました。

Evidence Based Medicine(EBM)
「確率から割り出される治療指針を基に科学的アプローチをおこなう医療、つまり確率論を基本として、個々の患者に有益な効果をもたらすことを目的とした医療の方法論」が、最近巷で言われているエビデンス。
しかし今回の私の場合、EBMでは「わからない」「捉えることが出来ない」ということなのではと思います。
私は脳外科へ行く頃「原因はストレス」なのではと思っていました。
ですから、脳外科の医師は今回の震災のことも含めて「心」や「ストレス」に関してのことを話し、対話できるのではと思っていました。
特にその脳外科の医師は、本協会とは別の音楽療法団体「講演講師」をしてましたので、そう思っていたのかも知れません。
その後、のんびりするように心がけて過ごしてきましたら、耳の聞こえも少し良くなって来たように思います。(ザ〜、ウ〜、キィ〜、コ〜などの耳鳴りはありますが)
ナラティブの大切さを身をもって体験した次第です。
Narrative Based Medicine(NBM)
「患者の人生の意味に着目し、その人生物語を患者自らの言葉によって医師やセラピストなどに語るという、医療における「語り手」と「聴き手」による「対話」を通しての方法論」

NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会

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