2011年5月25日水曜日

特養の音楽療法にて

 今日、8年以上音楽療法をおこなっている特養に行ってきました。
終了後、いつも参加されている利用者の方に「歌って、笑って、心のビタミンだね!」と言われ大変嬉しくなって帰って来ました。
 また認知レベルが下がっている方々も施設に着くと、「あら〜 久しぶりだね〜」「なんか、見たことあるわ」「今日来ると思って、ここで待ってましたよ」「そうそう、昨日も会いましたね」「まっ、うれしい」「お〜お〜 よろしく〜」などどと大変喜んで頂き、あらためてこの仕事に就くことができて幸せだと感じました。
 この施設も、他の施設のみなさんも、笑顔が素晴らしく大好きな方々ばかりです。
 そしてみなさんに感謝です。




NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会

2011年5月18日水曜日

高齢者の皆さんから、日本に応援メッセージ


今回の震災について、北海道旭川「ふれあい」デイケアの皆さんと音楽療法中に何度も話しをしました。

話しの中で「何か出来ることはないか」「何かをしたい」「手を差し伸べたい」「早く何とか出来ないか」などの声を多く聞きました。

利用者の方々の様々な気持ちが、声になって飛び交ったのです。

考えてみますと、みなさん戦中、戦後なにもなく、ボランティアの方々もいない時代を頑張り、素晴らしい日本を作り上げた方々なのです。

家はバラックや長屋で、米は勿論、塩・醤油にも事欠きましたが、みんなで助け合い、その時代をしっかりと生き、そして今の日本を作り上げた方々です。

その自信、そして助け合いの気持ちが根底にあるのではないでしょうか。

利用者の方々からは「私達は戦後の日本を、頑張って素晴らしい復興を遂げることが出来た。今私達はこの年齢になってしまったが、今日の日本を背負っているみなさんには、今回の震災、原発事故には負けないで、震災前より素晴らしい日本を作って欲しい、頑張れ!」との思いが伝わって来ました。

みなさん70歳後半〜90歳後半の方々です。100歳を超えた方もいらっしゃいます。

そうのような思いが日に日にふくれあがり、物理的には何も出来ない状況だが、励ます事だけはできるということとなり、みんなでメッセージを伝えようとなりました。

利用者のみなさんと、どのようなメッセージが良いか? と話し合いましたら利用者の方々から「みんなで 頑張ろう 日本」が良い、特に「みんな」がいいねとなり、私が作詞・作曲しました「心ふれあい いきいき元気」を歌った最後にみんなで応援コールをしようとなりました。

 これから暫く、みなさんと一緒にメッセージを発信していきたいと思っています。




NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会

2011年5月10日火曜日

エビデンスの限界?

3月中旬頃に、7年ほど前ガンマナイフ手術(右聴覚神経腫瘍)を施した右耳の聞こえが急に悪くなってしまいました。
その数日後にはめまいもあり、フラフラした感じになりましたので、手術を受けた脳外科へ行きMRIや聴力検査を受け、医師の話を聞いてきました。
しかし医師は「わからない」「良くなったり悪くなったりしながら、終熄していく」「が、今回のめまいも含めてわからない」とのことでした。
その1ヶ月後にはめまいがひどくなり、立って歩くことが出来なくなり耳鼻科へ行きました。しかしそこでも「わからない」。
めまいを押さえる注射と薬で良くなりました。

Evidence Based Medicine(EBM)
「確率から割り出される治療指針を基に科学的アプローチをおこなう医療、つまり確率論を基本として、個々の患者に有益な効果をもたらすことを目的とした医療の方法論」が、最近巷で言われているエビデンス。
しかし今回の私の場合、EBMでは「わからない」「捉えることが出来ない」ということなのではと思います。
私は脳外科へ行く頃「原因はストレス」なのではと思っていました。
ですから、脳外科の医師は今回の震災のことも含めて「心」や「ストレス」に関してのことを話し、対話できるのではと思っていました。
特にその脳外科の医師は、本協会とは別の音楽療法団体「講演講師」をしてましたので、そう思っていたのかも知れません。
その後、のんびりするように心がけて過ごしてきましたら、耳の聞こえも少し良くなって来たように思います。(ザ〜、ウ〜、キィ〜、コ〜などの耳鳴りはありますが)
ナラティブの大切さを身をもって体験した次第です。
Narrative Based Medicine(NBM)
「患者の人生の意味に着目し、その人生物語を患者自らの言葉によって医師やセラピストなどに語るという、医療における「語り手」と「聴き手」による「対話」を通しての方法論」

NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会

2011年5月6日金曜日

作法

先日、デイケア(高齢者施設)での音楽療法時「習い事」の話になり、みなさん若い時に「お花」や「お茶」「日本舞踊」などを習っていたと話が盛り上がりました。
若い頃に習った「お花」や「お茶」「日本舞踊」など習ったことはすっかり忘れてしまった。でも玄関や戸の開け閉め、靴の脱ぎ方、目上の方への挨拶の仕方、お辞儀の仕方などの「作法」はしっかりと身についていると話されていました。
作法は誰かにきちんと教えて頂かないと、なかなか身につかないものと考えます。
今回の震災では、世界中の方々から「日本人は素晴らしい」などと賞賛の声が聞こえ嬉しくなってしまいますが、「お花」や「お茶」「日本舞踊」などを習う子供達が少なくなり「日本独自の作法」「おもてなしの心」が、以前より薄らいできているような感じを受けるのは、私だけではないように思います。
習い事だけでなく「家庭」や「学校」「隣近所」からも作法は学べるのですが。

NPO法人 日本ナラティブ音楽療法協会